時間の無駄

はやく全てを終わりにしてお父さんやお母さんに産まれてきたことを謝りたい

こんな能無しの出来損ないに産まれてごめんなさい

そこだけ切り取れば親不孝でも、長い目で考えたらそれが一番の親孝行だと思うから

本気で疎ましく思われるその前に

頭が悪くて顔も悪くて稼ぎも悪くて努力が嫌いでいつも後ろ向きで人の幸せを願うことができなくて卑屈でうじうじしていて過去の失敗をいつまでも引きずっていて人の顔色しか見ていなくて人と上手く関われなくて笑顔が気持ち悪くて仕事もろくに出来なくて夢中になれる趣味もなくて得意なこともなくて人より上手にできることがひとつもなくて生きてる価値がないくせに死ぬ勇気も出なくてこんな人間が誰かに必要とされたり愛されるはずがないのにそのことがとても悲しい

9/11

その川沿いは色彩を失っていた。

あのときの草野球チームのユニフォームを思い出せない。あのときのトランペットの旋律を思い出せない。あのとき咲いていた花を、サイダーを、しゃぼん玉を…

無声映画みたいな頭の上を下り電車が通り過ぎる。見知った車両が見知らぬ顔を乗せて向こう岸へ遠ざかっていく。もう届かない距離まで見送ってから、手を伸ばしたかったことに気付いて笑ってしまった。

福祉

僕の地元には日高屋が各駅停車で並んでいて、2~3駅間違えても問題ないセーフティーネットが敷かれている。

田舎駅には不釣り合いなほど明るく、それでいてどこか優しいその暖色の灯りを見つけると、まるで蛾のように身体が引き寄せられていく。

両隣が空いた丸椅子を選んで今日も片言の野菜たっぷりタンメンに手を合わせる。

昔はしょっちゅう汁なしラーメンをモリモリサービス券で麺増しにして食べていたっけ。
思い出を湯気に溶かしながら、食欲とは裏腹に飢えていくものに蓋をした。

一日分の野菜と塩分を摂り終え、お釣りと共に何枚目かもわからないサービス券に一瞥くれることなく財布にしまう。
かつてそれをむげんのチケットと呼んで指折り数えていた僕はもういなかった。

これでいいんだ。

言い聞かせるように強引にしまおうとすると、先に入っていたむげんのチケットで指を切ってしまった。

背後のラ・餃・チャセットに笑われたような気がした。